地域経済の活性化

取組方針

当社グループは地域金融機関として、地域や社会の課題解決に主体的に取り組み、地域の魅力創出や地域経済の活性化に貢献することで当社も成長する「持続的な好循環」を実現したいと考えています。
こうした方針のもと、行政の地域ビジョン実現に向けた施策実行を支援するとともに、横浜銀行では営業地域の特性に応じて策定した「地域戦略推進アクションプラン」に基づいて、産学官金の多様なネットワークを活用しながら、「まちをつくる」「ひとの流れをつくる」「しごとをつくる」など、地域や社会の課題解決に向けた取り組み(地域戦略推進活動)を進めています。

地域戦略推進活動によってもたらすことが期待される社会的な効果について、可視化の検討を進めています。

地域戦略推進体制

横浜銀行では、地域のビジョンおよびその実現に向けた計画の策定などを担う「地域戦略統括部」を本部に配置し、営業エリアを2地区(本店、東京・県外)、5地域(東部、西部、南部、川崎、中部)に編成する地域本部体制を敷き、地域戦略推進活動の実効性を高めています。

持続可能な「まちをつくる」取り組み

神奈川県内の地方公共団体向け「地域脱炭素プラットフォーム」の設立

横浜銀行は、地域脱炭素の推進に貢献するため、2022年5月に神奈川県内の地方公共団体向けに「地域脱炭素プラットフォーム」を設立しました。本プラットフォームは、地方公共団体をおもな参加者とし、脱炭素への取り組みにかかる最新の取組事例や技術の紹介のほか、地方公共団体の脱炭素担当者のネットワーク構築や、実証事業検討の場などを提供します。また、設立にあたり、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所および株式会社浜銀総合研究所と、地方公共団体の地域脱炭素化施策を支援・促進するための連携協定を締結しました。3社は今後、連携協定に基づき、本プラットフォームの運営や、地方公共団体の脱炭素に向けた施策、実行の提案、支援について連携していきます。

県内地方公共団体が抱える脱炭素課題を産学官金で解決する「地域脱炭素プラットフォーム」を設立

小田原市におけるエネルギー地産地消の取り組みを対象としたインパクト評価への参画

横浜銀行は、2021年11月に、三井住友信託銀行、浜銀総合研究所とともに、小田原市のエネルギー地産地消の取り組みが生み出す地域の経済、社会、環境に対するインパクト評価を実施する連携協定を締結しました。小田原市は、カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの導入拡大や、地産地消型の地域マイクログリッドの構築などを推進しており、同市のエネルギー地産地消モデルの実現をめざしていくとともに、本インパクト評価の取り組みを、本事業全体をサポートするモデルケースとして、今後他地域への展開も検討していきます。なお、本取り組みは、三井住友トラスト・ホールディングス株式会社とともに、環境省が支援する「21世紀金融行動原則」において、「2021年度 特別賞 選定委員長賞(地域部門)」を受賞しました。

横浜市の「ソーシャル・インパクト・ボンド」モデル事業への参画

横浜銀行は、2020年9月から横浜市が実施した「ソーシャル・インパクト・ボンド」モデル事業(SIBモデル事業)に資金提供者として参画しました。本事業の効果検証の結果、その効果が認められたため、横浜市港北区は、2022年5月に「オンライン母子保健相談」サービスを開始しました。なお、本サービスは横浜市がSIBモデル事業によりサービス実施に至った初めての取り組みです。

令和2~3年度 SIBモデル事業概要

効果検証:
「オンライン健康医療相談」の利用によって産後うつリスクを減らせるか検証しました。
対象:
妊娠期から特に不安が強くなりやすい産後4か月までの妊産婦の希望者(約730名)
手法:
モデル事業の参加希望者をランダムでサービスを利用できるグループA(介入群)と、利用できないグループB(対照群)に振り分け、グループ間で産後うつリスク比較しました。
実施体制:

サービス提供者:株式会社 Kids Public
中間支援組織:EY新日本有限責任監査法人
研究機関:国立大学法人東京大学(大学院医学系研究科 保健社会行動学分野)
第三者評価機関:株式会社 公共経営・社会戦略研究所
資金提供者:株式会社 横浜銀行

最終評価
最終の成果指標である産後3か月時点の産後うつ高リスク者の発生率は、グループA(介入群)が15.2%、グループB(対照群)が22.8%であり、介入群の方が産後うつリスクが低い結果となりました。

神奈川県のキャッシュレス・消費喚起事業「かながわPay」への参画

横浜銀行は、神奈川県とともに取り組むキャッシュレス・消費喚起事業「かながわPay」を2021年10月から第1弾、2022年7月から第2弾を開始しました。本事業は、地元の小売店・サービス事業者・飲食店等の加盟店で、「かながわPay」を通じてQRコード決済サービスで代金を支払った際、決済額の最大20%の金額に相当するポイントを消費者に還元する事業です。横浜銀行は、共同企業体の代表機関として神奈川県より本事業の運営業務を受託し、新型コロナウイルス感染症の影響により売上が減少した県内の事業者を支援するとともに、スマホ決済サービス「はまPay」を提供する決済事業者として、キャッシュレス決済を促進しました。

地域に「ひとの流れをつくる」取り組み

三浦半島のエリアマネジメント

横浜銀行は、2022年3月に京浜急行電鉄株式会社と「三浦半島でのエリアマネジメントに関するパートナーシップ」を締結しました。互いのノウハウや企業・自治体・大学とのネットワーク等を活かして、エリアマネジメント活動を連携して推進することで新たなビジネスチャンスを創出し、三浦半島の経済活性化への取り組みを進めています。

京急電鉄、クックパッドとの協業による三浦半島地域産品の販路拡大支援

横浜銀行は、2022年4月にクックパッド株式会社が運営する「クックパッドマート」の生鮮宅配ボックス「マートステーション」を、当行ATMコーナーに設置し、三浦半島の地域産品の販路拡大を支援しています。また、クックパッドマートアプリ内に三浦半島の地域産品である三浦野菜を使ったレシピや生産者を紹介することで、「食」を通じた地域活性化にも取り組んでいます。

三浦市における地域資源を活用した観光活性化の取り組み

横浜銀行は、2022年4月に観光遺産産業化投資事業有限責任組合(観光遺産産業化ファンド)によるミウラトラスト株式会社への投資を通じて、「三崎宿 江戸の蔵宿」の開業を支援しました。当行は、同社、三浦市、株式会社地域経済活性化支援機構(REVIC)、京浜急行電鉄株式会社と「三浦市における地域資源を活用した観光活性化に関する連携協定」を締結しています。本協定に基づき、同社に対する投資のほか、事業運営に関するアドバイスや改修資金の協力など、観光活性化に取り組んでいます。

清川村の観光活性化

横浜銀行は、2019年11月に清川村と「地域活性化に関する連携協定」を締結しました。また、2021年11月には宮ヶ瀬地区の公共施設管理者として指定された株式会社コーエンと、「サステナブルな地域活性化に向けた連携と協力に関する協定」を締結し、清川村宮ヶ瀬地区における総合アウトドア事業の展開や地域産品を活用した新商品の開発等による観光コンテンツの創出や地域産品の活用を進めています。

地域に「しごとをつくる」取り組み

産学連携による事業化支援

産学官金連携コーディネータ委嘱制度

横浜銀行は、包括連携協定を締結する国立大学法人横浜国立大学より、行員が「横浜国立大学産学官金連携コーディネータ」の委嘱を受けています。本制度は技術的な課題を有するお客さまと課題解決に資する研究を有する大学の橋渡し役を担っています。自動車のEV化に伴う業態転換や新規分野への参入を検討するお客さまが多く、ご相談件数は年々増加傾向にあります。

助成金事業を通じたベンチャー支援

横浜銀行は、公益財団法人はまぎん産業文化振興財団による研究開発型助成金事業への寄付を通じて、起業をめざす研究者や創業間もないベンチャー企業が持つシーズの事業化を促進しています。2021年度は4社に対して総額1,200万円の助成金を交付しました。また、助成金交付先への伴走支援もおこなっており、2020年度に交付した4社のうち2社についてはVC(ベンチャーキャピタル)等からの資金調達にもつながっています。

学生の起業の支援

横浜銀行は、業務提携する千葉銀行と共催した学生向けビジネスアイデアコンテストで、将来の地域経済の担い手となる学生のアントレプレナーシップ(起業家精神)の醸成を目的に、両行の営業エリア内に在住または在学する学生から、ビジネスのアイデアやプランを幅広く募集しました。2021年度は84組の応募があり、選考会を経て選ばれた5グループに対して総額70万円の副賞を贈呈しました。また、受賞者に対しては創業支援、お客さまの紹介など伴走支援にも取り組んでいます。

地域企業の販路拡大支援

地域企業の商品開発・販路拡大を支援するECサイト「カナコレ」のオープン

横浜銀行は、2021年10月より株式会社テレビ東京コミュニケーションズおよび横浜振興株式会社と出資する「新商品開発支援事業匿名組合」において、地域企業の商品開発・販路拡大を支援する新たなECサイト「カナコレ」を開始しました。「カナコレ」では、「ローカル&ユニバーサル」をコンセプトに、横浜、川崎、鎌倉、湘南、小田原、箱根、三浦半島、県央県北地区などの特色あるエリアを有する神奈川県の良質な商品を、認知の高いキャラクターや地域の異業種企業とコラボレーションしたユニークな企画を仕掛けることで、全国に発信していきます。当行は、地域企業を紹介することにより本取り組みを後押しています。また、本取り組みは2022年3月に内閣府・内閣官房から「地方創生に資する金融機関等の特徴的な取組事例」として表彰されました。