DX(金融デジタライゼーション)の推進

デジタル技術を駆使した金融・非金融サービスを通じて、地域のお客さまに新たな体験・価値を届けるとともに、高度なデジタルソリューションの提供により事業成長を支援することで、地域社会の持続的な発展に貢献していきます。

デジタル戦略

前中期経営計画では、構造改革を目的とした店頭事務の効率化を中心としたコスト削減施策に取り組みましたが、新中期経営計画では、次期スマホアプリや法人ポータルによる非対面取引を拡充することにより、お客さまの利便性の向上を追求していきます。また、店舗の役割は相談機能へ特化させていき、非対面チャネルと対面チャネルの両方を活用して「いつでもどこでも相談できる」新たなお客さま体験をめざします。

横浜銀行は、データ活用によるニーズ起点の営業推進活動に取り組んでいます。非対面チャネルでお客さまとの接点を拡大していくことで、ライフイベント等に応じたレコメンドにより、お客さまのニーズを把握し、ご意向を踏まえたより詳しい商品説明や高度なコンサルティングに取り組んでいきます。また、コンタクトセンターや営業店は、「デジタルと人が融合したコンサルティングポイント」になることをめざしています。

デジタル・トランスフォーメーションを推進するための体制整備

コンコルディア・フィナンシャルグループは、新中期経営計画におけるデジタル戦略の基本的な考え方として、「デジタル技術を駆使した金融・非金融サービスを通じて、地域のお客さまに新たな体験・価値を届けるとともに、高度なデジタルソリューションの提供により事業成長を支援することで、地域社会の持続的な発展に貢献」を定めました。当社は、グループ全体のデジタル戦略の策定とともに、各種施策を実施していく子会社のモニタリングや統制をはかっていきます。

子会社の横浜銀行や東日本銀行では、非対面チャネルの拡充によるお客さまの利便性向上やお客さまとのコミュニケーション強化をはかっていくとともに、グループ機能・外部機能の活用や非対面機能提供によるデジタル化支援の強化を実践していき、デジタル・トランスフォーメーションを通じた新たな体験・価値をお客さまに届けて地域社会の持続的な発展に貢献していきます。

コンコルディア・フィナンシャルグループおよび横浜銀行は、デジタル・トランスフォーメーションを推進するための準備が整っている事業者として、2022年7月に経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定されました。

店頭業務のデジタル・トランスフォーメーション

次世代型店舗への移行

横浜銀行は、「クイックカウンタATM」によりお客さま自身が当行職員のサポートを受けてキャッシュカードによる入出金などをおこなう「セミセルフ窓口」を、2021年度までに29か店導入いたしました。今後もさらなる店頭業務の効率化とお客さまの利便性向上に向けて、本窓口の導入を進めるとともに、TV窓口の設置、次世代型営業店タブレット端末「AGENT」の高度化など次世代型店舗への移行を進めていきます。
また、東日本銀行は、営業店タブレット端末の導入により、住所変更などの諸届業務の印鑑レスやペーパレス化を進めています。

デジタルサポートスタッフの導入

横浜銀行はクイックカウンタATMの導入店を対象に、ご来店のお客さまに「はまぎんアプリ」のインストールや初期設定のサポートをおこなったり、入出金や振込、税金の払込みをご希望のお客さまをATMへご案内したりする役割を担うデジタルサポートスタッフを、2022年5月から配置しました。来店せずにお手続きできる方法など、より便利な仕組みやデジタルサービスをお客さまにご案内する取り組みで、今後全店に拡大していく予定です。

非対面サービスのデジタル・トランスフォーメーション

次期スマホアプリの導入

お客さまとの接点が対面から非対面へと変化するなか、スマホアプリは最重要チャネルに成長しており、2022年3月末時点で、横浜銀行の81万人のお客さまにご利用いただいています。

今後、すべての機能をワンアプリ化することで非対面取引を拡充するとともに、お客さまへ気づきを提供するなど、お客さまの生活に寄り添う機能の提供を追求していきます(2022年度リリース予定)。

デジタルとヒューマンの融合

横浜銀行は、非対面でのハイレベルなコンサルティングや、ヒューマンタッチによる相談を希望されるお客さまに、本部に設置したコンタクトセンターによる応対を実施しています。電話による説明とパソコン画面を共有して同一の資料を投影することにより、非対面での高度なお客さま対応を実現しています。

法人のお客さまへの非対面機能の提供

横浜銀行は、2020年1月よりお客さまの利便性向上を目的とした非対面サービスとして、法人向け会員制ポータルサイト「〈はまぎん〉ビジネスコネクト」を提供しています。ビジネスコネクトは、当座貸越契約の借入極度額内での新規借入および借入継続の申し込みをオンラインで完結できる「WEB当座貸越サービス」など、さまざま非対面機能を提供しています。

また、フィンテック企業のプラットフォームとオープンAPIで連携して、他行の預金口座情報と横浜銀行の預金口座情報を一元管理し、お客さまの資金管理の高度化・利便性の向上をはかっています。

お客さま・地域とともに進めるデジタル・トランスフォーメーション

デジタル化支援

横浜銀行は、お客さまのデジタル化への課題を把握するとともに、本部との情報共有、グループ機能や外部機能を活用しながら最適なソリューションの提供に取り組んでいます。最適なソリューションを提供するため、情報処理サービスやクラウド型労務・人事システムなど、約50社のデジタル系企業と連携しています。今後は、改正電子帳簿保存法やインボイス制度への対応が可能な企業など、連携する企業を順次拡大していきます。お客さまには、ビジネスマッチングのみならず、業務プロセスの効率化に向けたデジタルコンサルティングを実施し、経営の課題解決に向けたサポートにも注力しています。

キャッシュレス決済の普及に向けた取り組み

多頻度小口決済のための新たな決済インフラ「ことら」に参加し、横浜銀行は「はまPay」アプリを通じて送金サービスを提供していきます(2022年中予定)。

また、横浜銀行は地域のキャッシュレス決済の普及のため、自治体や企業と連携しながら、バスを利用する際の新たな決済手段の実現に向けた実証実験に取り組んでいます。本実証実験では、すでに横浜銀行が提供している、Visaのタッチ決済機能を備えたスマホ決済サービス「はまPay」や「横浜バンクカード」をお客さまにご利用いただいています。

監査法人向け残高証明書のウェブ受付

横浜銀行は、2022年5月に会計監査確認センター合同会社が提供するプラットフォーム「Balance Gateway」の「銀行Web確認機能」を通じて、監査法人向け残高証明書(銀行等取引残高確認書)のウェブによる受付および回答を、地方銀行で初めて開始しました。

IT

インフラの整備

次期スマホアプリなどの「顧客接点層」を強化していくとともに、社内システム、社外サービス、勘定系などとの接続を迅速・低コストで実現するための「オンラインデータ連携基盤」を整備しています。
「顧客接点層」などで発生した新たなデータは「情報系」で蓄積し、データサイエンス人財やAIにより分析・検証をおこない、マーケティングなどへの活用を加速していきます。

行員の営業活動高度化・効率化のため、新営業融資サポートシステムを2024年に導入予定です。また、勘定系については、オープン基盤の採用を予定しており、共同利用する基幹系システムのオープン化は銀行業界初の取り組みです。
全体を支えるシステム基盤として、主要システムの50%以上をパブリッククラウドに移行することで、システムの柔軟性向上をはかります。

地銀連携の強化

2021年11月に、同一の勘定系パッケージ(BeSTAパッケージ)を利用するNTTデータ地銀共同センターの全13行とMEJAR5行は、システム運用の効率化を検討する「地銀共同センター・MEJARシステム・ワーキンググループ(以下、「CMS-WG」)」を立ち上げました。CMS-WGでは、勘定系システムを中心としたシステム運用の効率化を検討します。

なお、CMS-WGの取り組みの第1弾として、2022年5月にオンラインデータ連携基盤を活用したアプリ相互流通スキームを立ち上げています。

相互流通スキームの概要

  • 両センターの先発行で開発済みの業務アプリ(約20業務)について、業務アプリ利用希望行(流用行)による流用が可能。流用行は、先発行の事務を踏襲することで、短期間かつ低コストで流用が可能
  • 新たな業務アプリの両センターでの共同検討の実施
  • 両センターに加え、他行・他共同センター(CMS-WG以外の銀行)へのアプリ提供を実施

デジタル戦略実現のための体制

戦略的な投資コントロール

デジタル戦略の実現、高度化するサイバーセキュリティリスクに対応するために、経営資源を戦略投資(※1)とセキュリティ投資(※2)に重点的に配分していきます。

一方、既存システムのコストについては、大幅に削減していく必要があり、当社主催の「システム戦略連絡会」などを活用し、両行の投資をコントロールしていきます。また、アライアンス拡大によるコストシェアも積極的に推進していきます。

  • (※1)
    IT・デジタルに関わる投資を変革・成長・運営の3分野に分類し、変革と成長に分類されるものを定義
  • (※2)
    サイバーセキュリティに関連する施策投資を定義

組織・人財

組織全体のITリテラシー向上、専門人財の強化をはかるために、育成体系ごとに人財像・期待役割を定義し、計画的に採用・育成を進めています。また、育成体系ごとに育成人員数の目標を定めています。なお、従業員に加えて、当社および両行の役員(社外含む)・部長向けのITリテラシー向上勉強会を2021年度から定期的に実施しています。